水路

生活、まれに音楽

No.25

コンビニのレジに並んでいると、後ろから話し声が聞こえてきた。
「ここのコンビニ、昼間にめっちゃ使えない店員がいるんだって」
イヤホンの音量を上げる。心が荒むから人の悪口はなるべく耳にしたくない。しかし思い当たる節がないわけではなかった。

以前このコンビニに寄ったとき、とても手際の悪い店員がいた。彼女はレジの操作すらままならないようで、押しても反応しないボタンを前にしばらく慌ててから他の店員を呼んだ。やってきた店員は、慣れた手つきでレジを操り、惣菜をレンジに入れた。その間、彼女は申し訳なさそうに脇に立っていた。見ていて悲しかった。