水路

生活、まれに音楽

唐宮駅 2番ホーム

聴き慣れない言葉、ふらつく女性、扉が開いてこちらを一瞥、電光掲示板に遅延の文字列、エンジン、徐々に上がる回転数、汗と香水の混じった臭い、橋を渡る光、月のない空、日本語と英語のアナウンス、その繰り返し、笑う若者、サラリーマンの隣は空席、転がるカップ酒、床に円弧

「まもなく██、██。お出口は左側です」

通り過ぎる踏切に、君の面影を見た。